地震や豪雨、自然災害が増えている

 

日本は地震や津波が元から多いですが、最近は地球温暖化のせいか、台風や線状降水帯など豪雨の災害も増えています。

 

警戒情報も新しくなりました。避難所への避難が難しい、危険と判断される場合には、自宅避難など、命を守る行動を取ってください。

 

それにしても備えは重要。

 

引き続き大雨や暴風に警戒

台風9号は温帯低気圧に変わりましたが引き続き大雨や暴風に警戒してください予想雨量北海道や青森では大雨になって警戒レベル4や5も出ています。床下浸水の地域、道路の冠水や洪水になってる地域もあります。土砂災害に気をつけてください。また北日本では最大風速が30から35 M と予想されており高波や高潮などにも注意してください。九州では前線の停滞で300mmを越える雨が24時間で降っていて、床下浸水、河川の氾濫も起きています。土砂災害にも気をつけて、ハザードマップを確認して下さい。その後の前線の停滞では、2日間で8月1か月分の雨が降り、 大雨特別警報も一時出ていました。すでに地域によっては今までに経験したことのない大雨になっています。

 

避難しながら感染拡大防止も

神戸赤十字病院市白坂大輔さんに、避難所に行くときに私たちができる基本的な防災対策について教えていただきました。例えば1時間密な状態になった公民館をシュミレーションします。感染拡大を防ぐため、避難スペースに見立てたシートを一定の間隔をあけて並べてみました。避難できる収容人数が大幅に減ってしまうことがわかります。実際にはこのような感染対策ができなのが現実だと思います。避難について実際に体験した人によると、「一週間避難生活をしたときは避難所は人でごった返し。今なら私は避難所には行こうとは思いません」「昨年の台風19号の時に我が家も避難所に避難をしました。今年以降も絶対にまた起こりうることだと思うので持ち出す荷物を準備してます。」と言う人も。

今年はリアルに災害対策や避難の検討・準備をする年

災害は毎年やってくる可能性があるということは頭でわかっていても、なかなかどこまでリアルに備えるか、簡単ではありませんよね。でも、今年は自宅避難も含めて、リアルに災害対策や避難の準備をする年かもしれません。新型コロナウイルスの不安がある中、地震や水害などの災害が起きたらどうしたらいいのでしょうか。不安もありますよね。

コロナ対策で避難所運営の基準も変わりそう

例えば岐阜県が作成した新型コロナウイルス対策専用の避難所運営ガイドラインがあります。それを元にした避難所はパーテーションで区切られています。事前の受付があって避難する人がここで体温の測定や健康状態の問診を受けて、問題がなければ通常の避難所に入ります。でも、この受付で例えば熱があるなど体調が悪かった場合は、専用のスペースに入ることになります。それぞれが使えるトイレも別れています。このように行動エリアを完全に分けることで接触を減らして、感染拡大を防ごうという考え方です。この一般の避難する場所も、避難者同士の距離を2 M ほど開けて距離を保つといった工夫も織り込まれています。

 

でも、避難所ってそんなに 2M 開けられるほどのスペースがあるか、どうなってしまうっていうかその辺りも新しい避難場所など、各地の自治体で今も見直しを続けています。他の都道府県でも避難所の新しいマニュアルを作成しています。距離をあける換気をする対策を今進めているところです。

 

一方、避難する私たちも感染予防のためにできることというのがあります。感染症対策にあたってきた専門家の方によると、基本的には家でやる事と同じですが、やはり人と人との距離が近いというのが避難所ならではのポイントです。その中でも特に気をつけた方がいい場所が三つあります。

  • トイレ
  • 食事を受け取る時に並ぶ列
  • 風呂や脱衣場

です。こういったところに感染拡大のリスクがあります。特にトイレは他の菌の感染が広がる可能性もあります。お風呂場と脱衣所葉マスクをはずすので、危険が広がりやすいのです。

 

避難所の体育館でインフルエンザが発生した事例があります。しかし、この3箇所の感染対策を徹底することで拡大を防げたという実績があります。この3箇所以外でも気をつけなければならい場所があるようです。それが避難所の床。この実験は室内環境学が専門の教授の監修のもと特殊なカメラと空気圧で飛沫を発生させる装置を用意して、人のくしゃみと同じ量の飛沫を無風状態の部屋で飛ばす実験では、口から放たれた飛沫は1.5 M 程先に集中して落下しました。飛沫にウイルスが含まれていれば、床の上で24時間以上は感染力を持つと考えられています。その上を人が歩くと、埃などに付着した飛沫も一緒に舞い上がります。さらにくしゃみや咳などで空気が動くだけでも、ホコリは床から20 CM ほどの高さにまで舞い上がることがわかりました。体育館のような固いツルツルした床では、24時間程度長くウイルスが生き続ける。でも避難所って、床の上に24時間みんな動かないなんてことはありませんよね。

ダンボールベッドが効果的

夜はどう対策するのがいいのでしょうか。今、床対策として自治体から注目されているのが、ダンボールベッドです。この前の熊本地震で被災した熊本県益城町で使用されたもの。高さが35 CM あります。だから、床との距離を保ってるということで、感染のリスクを避けることが期待できます。もう一つの対策として、頭の周りにカバーがついてますよね。これによって飛沫が飛ぶのを防ぐ工夫をしているということです。身長160 CM の人でも十分足を伸ばすぐらいのサイズがあります。現在、どれくらい日本に備わってるんでしょうか。もちろん、専用のダンボールベッドでなくても、ダンボール集めて作れなくはありませんが、相当な数が必要ですね。また次の時に使うこともできるようにビニールをかぶせて消毒できるようにする工夫も考えられています。

寝てる間のマスクは熱中症に注意して

寝てるときにマスクをつけるって言うのは、有効な対策になります。しかし、夏は熱中症の危険性もあります。密集して床に寝るようになったら相当心配ですよね。荷物などを周りに置いて、ついたてのようにしてホコリが少しでも入らないようするだけでも有効です。でも、そのぶんの場所が必要になってきますよね。密集してマスクもできないとなるとちょっと心配になってきますよね。

避難所に持って行く避難グッズも工夫が必要に

そう考えると避難所に私達が持って行く避難グッズも工夫が大切になってきますね。普段の避難グッズに加えて、出来れば持って行ってもらいたいものがあります。

  • 体温計
  • マスク
  • アルコール消毒

マスクがない場合は、例えばハンカチやバンダナを代用。アルコール消毒液は食器用洗剤を使った代用品でもいいです。体温計がない場合は、とにかくこまめに自分の体調に気を配って、少しでもも変化を感じたら避難所の上の人に相談するという風にしてください。

  • 他にも用意しておくと便利なものは、
  • 室内履き
  • キッチンペーパー
  • ゴミ袋
  • 防寒着

これらのものも感染予防につながります。室内履きで外のウイルスを持ち込まない。手を洗ったあとキッチンペーパーで手を拭くとウイルスが残らない。ゴミ袋はキッチンペーパーやティッシュペーパーを密封することで感染拡大を防ぐ。冬でも換気が重要になりますので、防寒着は寒い時期に重要。夏は逆にうちわなど用意しておきましょう。

分散避難が注目されている

コロナの不安がある中で注目されている避難の方法が分散避難です。避難所以外の場所に分かれて避難しようというものです。東京足立区では運送会社に施設の一部を避難場所として提供してもらうことにしました。あるフロアを避難所として使えるように準備しています。このような民間の施設を避難場所として確保する取り組みは、各地に広がっています。

 

愛媛県宇和島市は宿泊施設と連携。利用するには宿泊料金がかかりますが、避難者の負担を少しでも減らすため、宿泊手話料金の一部を補助する制度を設けました。対象となるのは土砂災害警戒区域などに居住し、避難を要する高齢者・障害者・妊婦・乳幼児などとその付き添いの人達です。控除されるのは一泊につき上限3500円。利用可能なホテルや旅館を現在17か所を確保しています。ホテル側も「地域の皆様に安心してお泊りいただけるようホテルとしても極力ご協力させていただきます」と地域貢献の意識を持って参画してくださっています。高齢者の方は特に死亡のリスクも高くなっていますので、そういった方々が安心して避難していただけるようなところということで、地域のホテル・旅館・民宿などを指定しています。

着替えや授乳など、女性の方に避難所はつらい

女性の方は着替えや授乳など、とくに避難所はつらいですよね。例えば知人や親せき宅、車中泊も分散避難の選択肢になります。こうした分散避難になると新しい避難場所をどう周知するのかも課題になりますが、自治体によって違いがあります。例えばホームページに掲載したり、地域の自治会と国が連携して、住民に周知したり、ということが検討されています。

水害などの場合、避難のタイミングが重要

また分散避難ですが、注意が必要です。特に水害などの場合、避難のタイミングがとても重要です。避難の目安としては自治体の出す避難情報というのがあります。5段階に分かれていて、それぞれのレベルで住民が取るべき行動も示されています。

  • 警戒レベル3は高齢者など、避難に時間がかかる人は避難を開始しましょう
  • 警戒レベル4は危険な場所にいる方は、避難しましょう
  • 警戒レベル5はすでに災害発生している可能性があり、避難所に行くことも危険な可能性があるので、ガケなどから離れていれば自宅の2階などなるべく安全な場所を探して、命を守る行動を取ってください

あくまでも目安です。雨や風が激しくなる前に、水害の時は避難することが重要です。もう「雨や風が激しくなってしまって、外に出るのが危険」という時は、建物の2階以上とか、垂直に避難するということも考えることが必要になってきます。

注目される車中泊

車中泊について今自治体が注目しています。長崎県は各自治体と連携して、

  • 文化ホール
  • 体育館
  • 小中学校のグラウンド

など、車中泊ができる避難場所のリストを新たに作成を進めているところです。エコノミークラス症候群のリスクなどがあります。例えば家族4人でぎゅうぎゅうの車にというのは危険です。健康に留意して短時間・短期間であれば代替策の一つとして考えられるということで、誰にでも勧められるわけではありません。

エコノミークラス症候群に注意

エコノミークラス症候群、正式には肺血栓塞栓症は非常に危険な病気です。足などの血管に血液の塊=血栓が出来て、肺などにつまり、最悪死にいたります。対策として重要なのが車内での姿勢です。長時間着席した状態、シートに座って足が下にある状態が長時間続くと危険ということです。足が下にあると血が脚に溜まりやすいです。車中泊の場合、日中はなるべく車外に出て過ごしたり、定期的に運動することが重要です。そのため車中泊を控えるべき人は、65歳以上の高齢者や、運動能力に衰えのある人、それから持病がある人、半年以内に入院・手術・出産をした人、妊娠中の人です。血栓が出来やすいと考えられるので、家族でも一緒に車中泊は控えるべきだそうです。高齢者じゃ肺炎にもなりやすいですが、車内だと痰を吐き出したりするのも難しく、狭いので食事の際に誤嚥になりやすいということです。意外と数時間でも症状が出た事例があります。心筋梗塞なども発症しやすくなります。

車中泊の場合は室内をフラットにして

車中泊もせざるを得ない、と言う場合のエコノミークラス症候群予防法としては、長時間着席して足が下だと危険なので、リクライニングを倒して、なるべくフラットにします。足元に荷物を置いて、その上に足を置いて、なるべく足を高く上げるようにすると、リスクを下げることができます。ほかにも気をつけたいポイント、意識的に行いたいことは、

  • こまめな水分補給と
  • こまめな運動

こまめに行うことで血流を良くすることができるということです。軽い屈伸や足をもんだりするだけでも十分です。激しい必要もありません。定期的にやるのが重要です。